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【2019/08/22 18:54 】 |
労働者派遣法改正法案(改正法案)

4月6日に衆議院に提出された労働者派遣法改正法案(改正法案)について、日弁連が修正を要請したようなので、その概要をまとめてみます。


[前提知識]


まず派遣労働を大きく分けると2種類、登録型派遣と常用型派遣に分けられます。また、派遣会社は、登録型派遣と常用型派遣の両方を対象にする「一般労働者派遣事業」と、常用型派遣だけを対象にする「特定労働者派遣事業」とに分類されます。


ここに登録型派遣というのは、


1、まず派遣会社に登録します
2、派遣先が見つかったら、派遣先への派遣期間分の派遣会社と労働契約(有期雇用契約)を結び、派遣先へ派遣されます
3、派遣が終わると、派遣会社との労働契約も終了し、また登録状態に戻ります


登録型派遣の場合は、賃金・雇用は保障されていません。なかなか仕事が少ないという理由で、複数の派遣会社に登録する人が多いのが現状です。


登録型派遣の場合は、派遣期間=雇用期間となるため、短期の派遣が続くと社会保険や有給休暇など、継続的雇用を前提とした権利について不利になります。


常用型派遣というのは、


1、まず派遣会社と期間を定めない労働契約(雇用契約)を結びます。
2、派遣先が見つかったら、派遣期間ごとに異なる派遣先に派遣されますが、個々の派遣期間が終了しても、派遣会社との労働契約は継続します。


登録型派遣の場合、賃金・雇用が保障され、社会保険や有給休暇などの継続雇用を前提とした権利も保障されます。

 


改正法案においては、派遣先による事前面接の解禁については、引き続きこれを禁止とする修正を行ってはいるものの、改正法案のままでは、労働者保護に値する抜本改正にはほど遠く、法改正を切実に望む派遣労働者の声が十分に反映されていたのか疑問であるとの理由から、日弁連は、以下の3点を要請しています。


1、専門26業務の見直し


改正法案は、登録型派遣について原則禁止としながら、政令指定26業務を例外としていますが、登録型派遣は全面的に禁止すべきです。政令指定26業務の中にはもはや専門業務とは言えない事務用機器操作等が含まれており、専門業務を偽装した脱法がなされる危険があります。また、これらの業種は女性の労働者の占める割合が高く、女性労働者の非正規化、男女賃金格差の温床となっています。したがって、厳格な見直しが必要です。


2、常用雇用は期間の定めのない雇用であることの明記について


改正法案は、本来全面禁止されるべき製造業務への派遣を含めて「常用型」の派遣は認めています。ところが、「常用型」についての定義の規定がなく、期間の定めのない雇用契約だけではなく、有期雇用契約も含めた運用がなされるおそれがあります。また、行政解釈は、有期契約であっても更新で1年以上雇用されている場合、雇入れ時点で1年を超える雇用見込みがあれば、常時雇用として取り扱うとしており、もはや登録型派遣を禁止する意味がなくなっています。したがって、「常用」については「期間の定めのない雇用契約」であることを条文に明記すべきです。


3、日常のトラブル解決に派遣先にも労組との団体交渉応諾義務を


団体交渉応諾義務等派遣先責任を明確にする規定が法案には定められていません。派遣労働者は、派遣先の指揮命令下に労務の提供を行っているのですから、派遣先が自ら使用する労働者の労働条件改善について一定の範囲で責任を負うべきです。


 

以上につき、ご不明なことは、顧問弁護士(法律顧問)にご確認ください。また、労務問題(残業代未払い、サービス残業、不当解雇など)にお困りの方も、弁護士にご相談ください。
 

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